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2003.03
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アオバト羽根全数調査 (Last modified 1999/9/5)

概要

 照ヶ崎にて、荒波にのまれて息絶えたアオバト(♂)を採取(99/8/7)。綺麗な状態でもあり、羽根の全数調査を行った。その結果、羽根の総数は4,715枚であった。特に尾羽根は14枚あった。

採取場所:神奈川県大磯町照ヶ崎

採取日:1999年8月7日(土)午前8〜9頃)

調査日:第1回 99.8.15(平塚市博物館)、第2回 99.9.5(若宮ハイツ集会場)

 

(作業風景)

表1 アオバト(♂)の全羽根数

Table1 Number of the Japanese Green Pigeon (adult male)

羽根部位

Feather

備考(notes)

left

right

 

初列風切

Primaries

10

10

  

次列風切

Secondaries

6

6

 

三列風切

Tertials

4

4

 

初列雨覆

Primary coverts

10

11

 

大雨覆

Greater coverts

12

12

   

中雨覆

Median coverts

15

16

  

小雨覆

Lesser coverts

21

16

 

肩羽

Scapulars/Marginal coverts

342

374

 

小翼羽

Alula

6

6

 

下雨覆

Underwing coverts

202

211

軸の太い方が外側であった

(A)翼小計

Summation of the wing feather

628

666

左右で数が違うのは肩羽と背の境がハッキリしないためと思われる。

脛毛

Leg

318

263

足を動かして動く羽

Head(Crown/cheek/ear coverts)

930

頭蓋骨を動かして動かない羽

Nape/Neck

436

羽根(wing)の付け根以上

Back

176

 

Flank

307

足と手を結んだ線を境とした

上尾筒

Rump

81

 

Belly

825

 

Tail

14

文献には12枚と書いてありこの個体特有かどうか興味があります。

下尾筒

Under-tail coverts

71

 

(B)胴体小計

Summation of the body feather

3,421

 

(C)合計(=A+B)

Summation

4,715

 

その他:アオバト裸体の重さ250g

調査方法:

 採取したアオバトはひとまず作業日時が決まるまで冷凍庫で冷凍。作業日前日に自然解凍。戻ったら、洗剤で良く全身の羽根を洗った。このとき抜けた羽根は少ない。その後、ドライヤで乾燥(このとき体が半解凍でなかなか乾燥しなかった)。

第1日目(99/8/15)

その日は雨が降ったり、そうかと思うと太陽がきらきら輝いたり、目まぐるしく変わる天気だった。気温も湿度もものすごくクーラの聞いた博物館で作業をさせて頂けたのは非常にありがたかった。

作業に当たったメンバは素人なので平塚博物館の浜口哲一学芸員に指導いただいた(場所も提供いただいた)。その方法は、羽(Wing)は前の部分から抜くこと。であったが、まず分かりやすい初列風切から抜いていった。でも、これは間違いでやっぱり前方から抜いていった方がいいことが分かった。なぜなら風切のない羽は非常に抜きにくいことと下雨覆と雨覆がごっちゃになること。まったく専門家のいうことも聞かず我が道を行くメンバであることがハッキリした(俺のことか)。

また、大雨覆は相当皮膚に食い込んでいて、ナイフで切開しないと抜き取れなかった。最も力が加わるだろう風切を押さえるため雨覆はしっかり付いてるのかと皆で感心した。風切は方向や飛行速度を微調整するためそんなにしっかりとは付いてないと想像できる。

 

部分を分けて羽を抜いていった。抜いていった羽をB4の画用紙に部位毎に一枚一枚張っていった。このとき役に立ったのは、糊の木工用ボンドである。これは乾くと。透明になること、経年劣化が少ないこと、羽のようにかさばるものも止められること、があげられる。 このボンドをあらかじめ引いてある直線に塗布し、その上から羽を1枚1枚張り付けていった。 サイズは上から4cmあけて(ここはタイトルが入る)、羽の長さに合わせて線を引いている。線は羽を張ってから次の線を引くという風に順に行っていった。 羽をむしるメンバと張り付けるメンバと分かれて行った。羽の部位は最初何処までか同定に戸惑ったが、骨に付いている場所で決めてあるのだと、田端さんから助言があり、なるほど動かしてみると、骨と一緒に動く羽と動かない羽が分かった。これなら分類可能であった。

 

第1日目は翼だけで終わってしまった。残りの部分の羽はビニール袋に名前を書いて取っておいた。最後に丸裸のアオバトの体重を量った。250gであった。羽が付いていない状態では計っていないため羽自身の重さは不明。計っておけば良かったと後知恵で思う。 

第2日目(99/9/5)

良く晴れた日曜日であった。流石に9月に入ると涼しく、天気予報では30℃を越えるとあったが、クーラのない集会場でもしのぎやすかった。

第2日目は1日目に参加できなかった若手中心にやるとのことで、集まったメンバは6名。朝9時から午後3時まで整理作業した。この日は手順も分かっているのでてきぱきと行えた。頭部の羽は非常に数が多くかつ細かかった。最小で1mm程度のものもあった。羽をよく観察してみると、頭部の羽は自己相似形とはなっていない。すわなち、羽軸から抜けた部分が更に羽の形には成っていないので、羽軸が認められれば一枚の羽とした。

今後、羽の保存方法について話した。最終的には博物館に寄贈しようということになった。民家に置いておくと羽が虫にどんどん食われてしまうこと、博物館なら管理が行き届いていること、による。 それまでに、コマタンとして記録を取っておきたいのでまず写真を撮ってみた。これの出来は写真があがってから。また、scanerで取り込むことにしたがB4サイズが入らないので、カラーコピーをまずやってみようと思う。電子化できれば本HPでも公開したい。

なお、お昼を内山さんちで頂いた。いなり寿司、ポテトサラダ、トマトサラダなどとても美味しく頂けた。奥さんどうもありがとうございました。